おしっこが出ない!
ネコはこの時期、おしっこがでない、もしくは何度もトイレに行く、という理由で診察をうける機会が多くなります。
原因の殆どは尿の中に結晶 (細かい砂粒のようなもの) がたくさんできて、尿道をふさいでしまうためです。
この病気が発生するのは普通、気温が下がるこの時期から冬にかけてです。
寒くなると飲水量が減り、尿が濃くなります。
そのため溶媒である尿の量が減少し、溶質として尿中に解けている結晶成分が析出しやすいのです。その結果、結晶ができやすくなります。
雄は尿道が細く長いので結晶がつまりやすく、経験的にアメリカンショートヘアの雄は特にこの病気になりやすいように思います。それから、若いネコによく発生します。
たべものや生活環境も重要です。罹患するネコは殆どが100%室内飼育で、ドライのキャットフードのみを与えられています。
早期発見のためねこさんの毎日の排尿状況を観察するようにしましょう。
観察の要点は、排尿回数が多くなっていないか?
おしっこをした後のネコ砂の固まりが小さいものばかりになっていないか?
の2点で十分でしょう。
治療は、おしっこを出るようにした後、
抗生物質、尿道拡張薬、食事療法を組み合わせておこないます。
おかしいな?とおもったら診察を受けるようにしましょう。